「大恋愛〜僕を忘れる君と」の第10話のあらすじとネタバレで紹介

母が経営するクリニックで働く北澤尚(戸田恵梨香)と、元小説家で今は引越し屋のアルバイトをしている間宮真司(ムロツヨシ)の純愛ラブストーリー。

若年性アルツハイマーの尚は夫の真司との子供の恵一にこれ以上自分が壊れていく姿を見せたくないと置き手紙を残し。家を出ていく。必死に尚の行方を探し回る真司だが、尚の行方はつかめない。そんな状態が8ヶ月続き、ついに尚の行方が明らかになる。尚は一体どこに?!気になる第10話はこちらから。

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「大恋愛〜僕を忘れる君と」のあらすじ(前半)

2019年、12月。若年性アルツハイマーである間宮尚(戸田恵梨香)の夫である、小説家の間宮真司(ムロツヨシ)と息子の恵一は、手作りの発信機で何かを捉えようとしていた。首を振る真司に「今日もお母さん来なかったね」と言う恵一。今日は帰ろうかと言う真司に、本当にお母さんは宇宙人にさらわれたのかと言う恵一。

「アンジェリカ星にいると思うんだよな」と言う真司に、アンジェリカ星を探す恵一。泣くとパワーがなくなると言う真司の言葉を信じて、恵一は涙をこらえていた。真司の掛け声で、真司のほくろを押す恵一。そして、二人は同時にロケットのポーズでジャンプし「アンジェリカ」と叫ぶのだった。

「この半年間、妻の消息は何一つ入らなかった。母を恋しがる恵一の気持ちをなんとか交わしながら過ごす一日一日はあまりに長く重く僕を苛んだ」と真司の心の声。

 

2019年、4月。真司はお腹を空かした恵一に起こされ、目を覚ます。母親がいないと言う恵一の言葉で、ようやく起きた真司は、キッチンに置いてある尚からの置き手紙に気がつく。手紙を見た真司は慌てて、尚の母親の薫(草刈民代)に連絡をする。

薫の夫であり、尚の主治医である伊原侑市(松岡昌宏)はこういう場合、病院や施設に保護されている可能性は高いので問い合わせしてみるという。

 

真司は警察に向かい、捜索願をだす。しかし、警察は、尚がアルツハイマー病だとしても、捜索範囲は警察が決めると警察の方針で決まっていると言うのだった。

 

病院に問い合わせる侑市だが、尚の情報は入っていなかった。認知症の患者が帰れなくなることは良くあるが、尚は帰らないつもりで出て行ったんだろうと言う侑市。薫は尚は責任感の強い子で、子供を置いていくなんてありえないといい、すぐに帰ってくるわよ、と落ち込む真司に言うのだった。

恵一が行方不明になった時、いつになく尚を怒鳴ってしまったことが原因ではないかという真司に、自分を責めないようにいう薫と侑市。

そこへ、恵一を連れ、真司の担当編集者の水野明美(木南晴夏)がやってくる。「みんなお仕事行くの?」という恵一にそうだよと答える侑市。「お母さんもお仕事行ったのかな?」と言う恵一にすぐ戻ってくるよ、と答える薫。「いつ?」と尋ねる恵一に、薫はいつかなぁと答えるしかできない。

 

侑市の診察室に学部長が入ってくる。おめでとう、という学部長は、厚労省から正式に連絡があったと言い、新薬のサティタミンが正式に承認される事が決まったという。ノーベル賞ものだという言葉にも、驚きを隠せない侑市だった。

数々の取材を受ける侑市の記事を見ながら、もう少し早ければという複雑な思いを隠せない真司だった。

 

ホテルのバーで、侑市は父親と会っていた。今が、和解のチャンスだと言う父だが、侑市は尚がいなくなった今、それどころではないと言う。悪いことをしていないのに謝るのは嫌だという侑市を母親に似ていると言う父は、和解させるための日程を侑市に迫るのだった。

 

真司は、海外の映画に合わせて、圭一のおねしょをアフレコする。「まだ無理かぁ」とつぶやく真司。

 

侑市の自宅を訪ねてきた侑市と薫。「大変な時にわざわざどうも」と言う侑市の母の千賀子(夏樹陽子)に対し「本当に長い事ご無沙汰してしまいまして、申し訳ございませんでした」と頭を下げる薫と侑市。

「で、結婚式はどうするの?」と言う千賀子に驚く薫と侑市。「侑市は伊原家の長男ですし、私は、ウェディングドレスのデザイナーなんです。息子の嫁があたしのドレスを着ないなんて格好がつきませんのよ」と言う千賀子に、4年前に写真を撮ったからいいと言う侑市。千賀子はそんなのは許しませんと席を離れる。

侑市は、だから無理だと言ったといい、帰ろうと言うが、そこへ千賀子がウェディングドレスを持ってくる。「あなたのドレスです」と言う千賀子は、このドレスを作って、侑市たちが頭を下げに来るのを持っていたと言う。本当に長かったと言う千賀子に感謝を伝え、喜んで着させてもらいますと言う薫。

「ただ、娘の行方が分かるまで、もう少し、お待ちいただけないでしょうか?」と言う薫に「早くしないとドレスも腐っちゃいますから、テレビの家出人捜索でもやってできるだけ早くみつけてくださいね」と笑顔で言う千賀子だった。

 

恵一を寝かしつける真司。「恵一は尚のいた方に寝返りを打つと必ず腕を伸ばして母親を求めた。それを見るのが苦しくて僕は息子が眠りに落ちるといつも書斎に逃げて行った」という真司の心の声。

 

2019年、8月。「尚がいなくなって4ヶ月。どれだけ探しても見つからない。僕が尚を思うように、尚は僕を恋しく思わないのだろうか。寂しくはないんだろうか。寂しかったら帰ってこいよ。帰ってきてくれよ。心の中でがむしゃらに叫んで息絶えそうな自分がいた」と言う真司の心の声。

尚の情報を求めて訪れた病院で、真司は車椅子を押している看護師に、すれ違った時に落としたハンカチを拾い渡す。そこで、車椅子に押されていた患者を見て真司は言葉を失うのだった。そこに座っていたのは、以前尚と同じ病気で侑市の診察を受けていた松尾公平(小池徹平)だった。

以前とはすっかり雰囲気の変わってしまった公平は、真司のことも全く覚えていなかった。「僕、この辺に定期を落としたんだけど知りませんか?」と言う公平に、さぁ、としか答えられない真司。看護師に車椅子を押され、立ち去る公平は、真司に対し、子供のように、バイバーイと手をふり去って行った。

真司は、公平が幼児のように無邪気に看護師から食事を食べさせてもらっている様子を遠くから見つめていた。

 

「何もかも忘れてしまってるとはいえ、やけに幸せそうなんですよね」という真司は、前の職場の同僚の木村明男(富澤たけし)と居酒屋で飲んでいた。「尚ちゃんもどこかで幸せに暮らしているなら、もう探さない方がいいんじゃないのかなぁなんて一瞬思っちゃったりして」と言う真司。

「やっと気づいたんだな。お前にも息子にもこれ以上衰えていく自分を見せたくないって、カミさんの気持ちだよ。いきいきとした明るい姿だけ残しておきたかった。だから姿を消そうって思ったんだろ?」と言う木村。

「脳みそは弱ってるかもしんないけど、カミさんの方がお前よりずっと中長期的なものの見方をしてねぇか?何が何でも探し出したいってのはお前の自己満足だろううがよ」と言う木村の言葉に、それはわかってるんですが、と涙で言葉に詰まる真司。

「寂しいんすよ。恵一といると…寂しいんですよ。だって、何もかも捨てて、来てくれて、子供産んでくれた大事な大事な女にもう会えないなんて。納得できないですよ。嫌ですよ」と思いをぶつける真司。

木村は、店の店長と店員の会話に合わせて「すーかたねぇべさ、普通の人にはそんな出会いはねぇんだから。わかってねぇかもしんねぇけど、おめえは超絶ラッキーボーイなんだから」「なんだい?満足しろってか?」「んだ」と言い終えた木村は深いため息をつく。真司は涙が止まらなかった。

 

家に帰った真司が目にしたのは、キッチンのテーブルで眠ってしまっている明美だった。目を覚ました明美は、帰ろうとするが、ふと立ち止まり、「先生、私、ずっとこのまま先生のそばにいてもよろしいでしょうか?」と言う明美に「いつも感謝してます」と言う真司。

振り向いた明美に対し「どういう意味?」と言う真司に「そういう意味です」と答える明美。ずっと黙っていようと思っていたと言う明美だが、つい言ってしまったという。「水野さん、それは答えられないよ。御免なさい」と言う真司に、明美は「そうですよね。突然変なこと言ってしまって申し訳ございません」と頭を下げる。

そのまま、仕事の締め切りの予定を告げた明美は、じゃあ、と出て行く。そんな明美に「水野さん、これからもよろしくお願いします」と言う真司に、明美は、もちろんです、と言い扉を閉める。

 

2019年、12月。尚の母、薫が行方不明捜索の番組出演をし、情報提供を呼びかける。その番組を真司はじっと見つめていた。

 

アンジェリカ星からの発信を捉えられなかった真司と恵一は、自宅へ帰ろうとしていた。そこへ真司の携帯に、尚が見つかったと連絡が入るのだった。

 

「尚のためにも、もう探さない方がいいのだと一度は思った僕だったのに、情報がもたらされれば、そこを訪ねないではいられなかった」と言う真司の心の声。向かう先に見えた建物が、尚が大好きだった、真司の小説の「砂にまみれたアンジェリカ」の建物にそっくりなのを見た真司は、尚はここにいると確信するのだった。

そこは、その建物が見えるふもとの小さな診療所「朝倉診療所」という場所だった。午後までは休診中の看板を見た真司は裏へ回ってみる。そこには、一人の看護師が洗濯物を干していた。その看護師の向こう側に、一緒に洗濯物を手伝う一人の女性の足が見えていた。

 

看護師に声をかけようとしたと同時に、診療所の電話がなり、看護師は診療所の中へ走って入って行く。そこで、洗濯物を取り込んでいる一人の女性に、真司は声を掛けず、見つめていた。振り返り、シーツを取り込み、そこに現れたその女性は尚だった。

真司は、その姿を見つめ、ゆっくりと近づき「尚ちゃん」と声をかけるが、尚は真司を理解できず「先生にご用ですか?」と答えるのだった。そこへ、診療所の医師、朝倉郁夫(岡本信人)が現れる。

「朝倉郁夫先生、情報をくださってありがとうございます」と頭を下げる真司を診療所の中へ呼び入れる朝倉。尚は、真司を思い出すこともなく、洗濯物を取り入れていた

「8ヶ月ほど前、奥様は突然ここに現れたんです。うちの前でずっと煙突の方を見て立っているんで心配になって声をかけました。受け答えは曖昧で、途切れ途切れだったんですが、少しづつ話してくれました。自分はアルツハイマー病で、夫や子供にこれ以上衰えていく自分の姿を見せるのが辛くて、それで家を出たと」と話す朝倉。

「何でですかねぇ。こっから見える煙突の風景が大好きだと言ってました」と言う朝倉の言葉に真司は優しい表情でうなづくのだった。

「しばらくして、奥さんは、5千万円の通帳を差し出し、このお金で自分が死ぬまでここにおいてほしいと言いました。自分が誰だからわからなくなる前に、死に場所を決めたかったのかもしれませんね」と言う朝倉は、自分も老いを重ねて行く中で、尚の病気は身近に感じたと言う。

「始めの頃は診療所の雑用を手伝ってもらっていたんですが、だんだんそれもできなくなって来たので、今は看護師を増やして彼女の身の回りの世話をしてもらってます」と言う朝倉に、真司は恐縮して頭を下げる。そこで、朝倉は、尚がここに来たときに持っていたバッグを持ってくる。

「自分が何もわからなくなった後、もし、家族が探し当てて来たら渡して欲しいと言われてました。どうぞ、ご覧になってください」と言い部屋を出て行く朝倉。バッグを開けた中には、真司の出した小説が入っていた。そして、最後に、カメラが入っていた。

カメラの電源を入れる真司。そこには、たくさんの恵一を写したものが残っていた。進めていくと、真司は、いくつかの尚自身が撮ったと思われる映像を見つけるのだった。

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「大恋愛〜僕を忘れる君と」の第10話のあらすじ(後半)

真司は、一つの動画を押してみる。それは、家を出た後の尚の行動が映されていた。その後も、真司の短編集を買って読んだと言う動画や、自分の病気の状況などを残した動画が残っていた。

次第にカメラの使い方がわからなくなって付き添いの人に取ってもらう尚だが、最後には、自分の気持ちを必死で訴える映像が残っていた。最後まで、真司への思いを伝えようとする尚に、真司は涙とともに悔しさが溢れ出す。号泣する真司の元へやって来た朝倉は、尚と話してみては、と言う。

 

浜辺で海を眺めている尚の元へ、真司がやってくる。「初めまして」と言う真司は、ちょっといいですかと尚の隣でに座る。寒くないですか?と言う真司の言葉に首を振る尚。真司は買って来たアップルパイを一緒に食べませんか?と尚に手渡す。真司が食べるのを見てアップルパイを食べる尚。

笑顔で食べる真司を見て、尚も笑顔を見せる。食べ終わった尚に、ティッシュを手渡し、自分が口を拭く動作を見せ、真似をする尚。「綺麗な海ですね。ここならいい小説が書けそうです」と言う真司に「小説家?」と言う尚。真司は「脳とアップルパイ」出して尚に見せるが、「本、読めない」と笑う尚。

「じゃあ僕が読んでもいいですか?」と言う真司に、頷く尚。真司は、そこで尚に向けて読み始める。真司は読みながら、尚との出会いを思い出していた。文章の中で出て来た「間宮真司」という言葉を口にする尚に、真司は期待を込めて読み続けるが、尚は興味がない様子だった。

「もうやめますか?」と言う真司に尚は、「読んでください」と言うのだった。読み進める真司に対し、尚は笑い始め「素敵。私もそんな恋してみたいなぁ」と言うのだった。じゃあ、と帰ろうとする尚に、真司はこれからも会いに来てもいいかと尋ねる。小説を聞いてもらいたんです、と言う真司に「はい。待ってます」と言い尚は帰っていく。

 

家に戻った真司は、恵一に「お母さんな、アンジェリカ星から戻って来たんだけど、宇宙人のビームを浴びて、恵一のこととお父さんの事も覚えていないんだ。だから、お母さんに会ってもお母さんって呼んじゃダメだぞ。お母さん困っちゃうから。初めて会ったふりをしてお話してあげるんだぞ。アンジェリカ星のことも内緒」と話す。

「どうして?」と言う恵一に「頼むよ。これは大切な任務なんだ」と言う真司に、わかったと言う恵一。

 

海辺にいる尚の元へ、真司は恵一を連れてやって来た。挨拶を交わし、「今日は息子も連れて来ました」と言う真司。尚は、恵一に優しく話しかけ、恵一も心がほどけていく。

「迷ったんですけど、元気なうちに妻に息子と会わせてあげたいと思ったんです。嘘をつくのは忍びないですが、僕が夫でこの子はあなたの息子だと言っっても、妻を追い詰めるだけだと思うんですよね」と言う真司に、難しいですねぇと言う朝倉。

「でもやはりご夫婦です。あなたといると居心地がいいみたいで、尚さんこの前もとっても機嫌がよかったんですよ」と言う朝倉に対し「記憶が戻ることはもう、期待できないと思います。でも、僕と会って機嫌がいいなら、これからもできる限り妻に会いに来ます」と言う真司に頷く朝倉。

ご迷惑かもしれませんが、どうかこのまま、妻をここにおいてやってくれませんでしょうか」と言う真司に、構わないと言う朝倉。真司は深く頭を下げて感謝するのだった。

 

「脳みそとアップルパイ」を読み終えた真司に「二人は結ばれなかったんですか?」と言う尚に、真司は続きがあるといい、尚は続きも読んで欲しいと言う。尚がいいならという真司に尚は笑顔を見せるのだった。

 

ある日、真司は尚を車に乗せて、東京に向かっていた。人がいっぱいいて、美味しいものがたくさんありますよ、と言う真司の言葉に、尚は楽しみを隠せない。

尚と真司が訪れた場所は、思い出の居酒屋だった。そこには、恵一に、尚の母の薫に侑市、尚の親友の沢田柚香(黒川智花)、真司の元同僚の木村に、小川翔太(杉野亮遥)が待っていた。尚を見た途端、立ち上がる薫は「こんにちは。こないだ会ったわね。朝倉先生お元気?」と言うが「どちら様ですか?」と答える尚。

ショックを隠せない薫を優しく座らせる侑市。僕の仲間たちです、と紹介する真司に「初めまして」と挨拶する尚。「こんにちは、尚さん」と言う恵一に、不思議そうな尚。静かな空気が流れる中「みんな黙ってないで、楽しくやろうぜ」と言う木村。

みんなが話す中、尚は、恵一に「お母さんは?」と尋ねる。すかさず真司が、遠くに旅に行っている、と答える。さみしいね、と言う尚に「さみしくないよ。だってもうすぐお母さん帰ってくるから」と言う恵一に、尚は「そうなんだ…」と言う。

たまりかねて泣き出した薫を見て、尚は真司に、なぜ泣いているのか、と尋ねるが、尚に会えて嬉しいからだと言う真司。「涙もろいんです」と言う侑市に、薫も涙しながら「そうなの」と笑顔で答える。お椀に入ったサイコロに興味を持った尚は、恵一と二人で無邪気に遊ぶのだった。

 

浜辺で「もう一度第一章から」を尚に読んで聞かせている真司。「<ごめんね、面倒な病気になっちゃって。>僕は驚いて妻を見た。妻は構わず続けて語った。<全然、全然平気。迷惑かけると思うけど…」と読んだところで「一生懸命生きるから。よろしくお願いします」と続ける尚。

驚く真司に「真司。続き聞かせて」と微笑む尚に、涙をこらながら読み続ける真司。「やっぱり真司は才能あるね。すごい」と言う尚に、涙を流しながら尚を抱き寄せ「尚ちゃん…」とつぶやく。抱きしめられながら、尚も涙を流すのだった。

 

「この日以来、尚はもう二度と僕の事を思い出す事はなかった。この瞬間は神様が僕らにくれた奇跡だったのかもしれない」と言う真司の心の声。

 

2023年、1月。奇跡から1年後に、尚は肺炎であっけなくこの世を去った。真司は相変わらず小説の執筆に終われる日々を過ごしていた。小学生になった恵一は、真司の分の朝ごはんまで用意できるようになっていた。

出かける恵一を追いかけていく真司。「恵一。忘れもん」と言い、はちみつ黒酢を投げ、キャッチする恵一。「これ酸っぱいんだよな」と言い走っていく恵一を笑顔で見送る真司なのだった。

 

真司の元へ、「新刊の見本ができましたのでお送りします。水野」と言う手紙とともに、新刊の見本が届く。真司が手にした新刊は「大恋愛〜僕を忘れる君と」と言うタイトルで作られていた。

その本を、尚の遺影に見せながら「尚ちゃんのことはこれで終わり。これからは作家として新しい世界に挑戦するから見ててね」と言う真司。

 

「空に向かって突っ立っている煙突みたいに、図太くまっすぐにこの男が好きだと、アンジェリカは思った。いいと思いません?私ここ暗記してるんです。突っ立ってる煙突みたいにってすごくないですか?」と、出会った頃の尚の言葉を思い出しながら、尚の遺影を優しく見つめる真司なのだった。

「大恋愛〜僕を忘れる君と」の第10話の感想

大恋愛〜僕を忘れる君と、ついに終わってしまいました。

前回のラストに、家を出て行った尚が、どんな未来を選択するのか。

尚がいなくなってから8ヶ月、尚の行方は見つからず、その間の真司の気持ちの揺れ具合も含め、真司の純粋な尚への愛を感じましたね。きっと尚は、真司や恵一に自分の壊れていく姿を見せたくなかっただろうとわかっていた真司。でも、最後は大事な尚にそばにいて欲しいと言う究極の感情だったんですね。

恵一や周りにも弱さを一切見せずに、尚の情報を探して回る真司は、すごく強く、でも、その事で気持ちを保っているようにも感じました。そして、尚を探しているときに、公平との再会を果たす真司。すでに、真司のことも覚えていなかった公平ですが、病気の進行もかなり進んでいましたね。

公平を見て、病気のことがあるにしても、やけに幸せそうに見えたと言っていた真司の言葉のように、嫌なことも忘れ、幸せに暮らせているのであれば、その方が幸せなのかもしれないと言う気持ちがとてもリアルに感じました。

尚は、とある小さな診療所で見つかりますが、真司にも真司なりの強さを感じましたが、自分の壊れる姿を愛する家族に見せたくないと家を出ていく尚の強さはすごい。

本当なら、自分が一番辛いときには、愛する家族にそばにいて欲しいと思うものですが、尚はそんな中でも、自分の気持ちより、相手が感じる思いを優先した事に本当の強さを感じました。

ただ、真司に向けた思いを残した動画には、尚の真司への愛が詰まっていました。涙なしでは見られないシーンでしたが、それを見た真司の、どこに向けていいのかわからない怒りにも涙が止まりませんでした。病気という憎い相手に、行き場のない思いを感じました。

尚を見つめてきた真司へのご褒美なのか、尚の最後の奇跡に、本当の救いを見た気がしました。あんなに真司を愛し、真司に全てを捧げた尚が、一瞬でも真司のもとに戻ってきたことが、これからの真司にとってかけがえのない生きる力となってくれると思います。

辛いテーマのドラマでしたが、見ているこちらも生きる力をもらったドラマでした。

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